護国寺
都会の真ん中に、広い敷地を持っています。
一歩、境内に入ると、別世界です。
創建は、天和元年(1681年)です。
徳川5代将軍徳川綱吉。
不忍通りから敷地に入ります。
まず、目飛び込んでくるのは、仁王門。
堂々とした門がお迎えです。
この仁王門の両脇には金剛力士像。
どちらも迫力があります。
さらに進むと、階段の上に不老門という門がまた現れます。
階段の脇の梅が満開で、青空に映えてました。
これも何かいい!
不老門です。
こちらは、昭和13年(1938年)の建立とか。
私は、こちらの門が気に入りました。
そしていよいよ本堂です。
大きい!
しかも、震災や戦災でも生き残り、元禄10年(1697年)の姿を伝えてくれています。
江戸時代の人も同じ本堂を見ていたかと思うと不思議な気持ちになります。
本堂の中。
きらびやかです。
日本文化=「詫びさび」というイメージがありますよね。
でも、華やかさがあります。
他の寺院でもいつもそう思うのです。
多宝塔です。
如来様(?)の大仏もありました。
不老門から仁王門方向の景色です。
高層ビルの中で江戸時代の面影を残していました。
不忍通りに出て、東に行くと立派な門が現れます。
大名屋敷の表門の形式で、護国寺の格式の高さが伺える、とのことです。
地形は
護国寺の紹介だけでは、私は嫌です。
もう十分ですよ、という方は、ここまでで結構です。
ご覧頂きありがとうございました。
もう少しは、付き合ってやるよ、
という、変わった方がいらしたら、お付き合いください。
護国寺は、ほんと、東京の都会の真ん中にあります。
山手線(ヤマノテセン)の内側にあります。
高低差地図で見ると、やはり台地と谷の街ということが一目瞭然。
さらに詳細な陰影起伏図で見ると、
ちょうど、台地が終わるところにあります。
住宅地とすると最高の場所ですね。
南斜面の台地の上です。
陽当たりも良く、風通しもいい。
さらに、眼下には江戸市街を見下ろす景色が広がる。
そんな最高の場所だったんです!
綱吉と言えば
ここまで読んで頂いた、変わり者の方、
ありがとうございました。
さらに、綱吉について書きたいと思いますので、
そろそろ、面白い他の記事に移った方がいいと思います。
ありがとうございました。
いやいや、まだ付き合うよ、
という相当な変わり者の方がいらしたら、
お付き合いください。
今日のお題を見て、
「名将軍綱吉」って、皮肉っていると思われた方もいると思います。
「徳川がつくった先進国日本」
という本から綱吉を紹介したいと思います。
綱吉=悪法「生類憐みの令」を出して、庶民を苦しめたダメ将軍
というイメージが強いですよね。
徳川幕府の草創期、家康、秀忠、家光。
この3代で平和な時代、江戸時代が出来た、ような言われ方をしています。
でも、家光までの代で多くの大名が改易(お取り潰し)になり、
つまり、大名家という会社が倒産させられ、
多くの浪人(失業者)が溢れていたようです。
島原の乱もそのような時代背景があったのですね。
で、5代将軍綱吉は、、、
綱吉のスゴイところ、その1
まずは「武家諸法度」です。
歴史の教科書から、大坂の役の後、秀忠の名の下、
諸大名の統制のために出された、
と記憶している人も多いと思います。
でも、将軍の代替わり毎に出されていたようです。
綱吉のスゴイところは、武家諸法度の第一条を変えてしまったのです。
それまでは、
「文武弓馬の道、専ら相嗜むべき事」
でした。
それを綱吉は、
「文部忠孝を励し、礼儀を正すべき事」
と変えたのです。
つまり、武断統治から文治統治に変えたのです。
(これは私の意見ですが)
磯田道史さんによると、
「これまでの武家の価値観を改め、武道に代わって、忠孝、礼儀による上下の秩序維持が第一とされています」
とのことです。
それまでの武力による徳川政権の維持から、
大きく舵を切ったのは綱吉なんです。
綱吉のスゴイところ、その2
次は、悪法な高い「生類憐みの令」。
大名だけに対してでなく、
庶民に対しも新たな価値観を浸透させようとしたのです。
「犬ばかりに限らず、惣(すべ)て生類人びと慈悲の心を本といたし、哀れみ候儀肝要事」
というように触れを出しているのです。
つまり、生きとし生けるものすべてを将軍が保護するというのです。
老人は姥捨山などに放り出し、
行き倒れの人、捨て子がいても見て見ぬふり。
そんな時代だったのです。
その時代に、行き倒れや捨て子の保護を考えたのです。
動物愛護だけでも、世界的に先進的な考えですよね。
それだけではなく、庶民の保護をやっているのです。
世界の歴史の中で、こんなに早く実行しているのでよ。
少なくとも綱吉以降大きな戦乱もなく、
天下泰平の基礎を作ったのは綱吉かも知れません。
いや〜、もし最後までお付き合い頂いた稀有な方がいらっしゃられたら、
本当にありがとうございました。
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