私は不動産業に長らく従事していました。
新規の商業施設を開発するときに、「憩い」と「ときめき」の場を作りたいといつも思っていました。
ということで、「憩い」と「ときめき」について書いてみたいと思います。
商品が家に溢れています。
私たちが新たに何かを買おうと思う時、その商品に何か共感を抱いたからではないでしょうか。
そうだとすると、共感はどのように生まれるのでしょう。
「共感」は、「憩い」と「ときめき」により作られると私は考えるのです。
「憩い」とはどういう意味でしょう。
単純には、「くつろぎ」や「居心地がいい」、「落ち着ける」、「安心感」などでの意味です。
(新宿中央公園)
自分の価値観や物差し、判断基準と同じ世界にいるという安心感です。
「憩い」を感じる商品に出会った時、その商品を選択し、購入行動をとるのではないでしょうか。
でも、それは、消費者がはっきりと認識していることもあるでしょうし、深層心理に存在することもあるでしょう。
自分と同じ感性や趣味嗜好の人と出会うようなものです。
自分が求めているライフスタイルの実現できるようなものです。
人との出会いや交流も同じです。
自分の家に帰ったときや生まれ故郷に帰ったときの感覚。
匂い、湿度、目に映る風景などです。
旅行などもそうですね。
郷愁のようなものを感じると心が落ち着きます。
(京都・大原)
絵や音楽などもそうですよね。
自分の思いを代弁してくれていたり。
「わかる、その気持ち!」と思ったりします。
(Ezaki Tampopo 作、私所有)
今回、商業について書きましたが、これまでこのブログで私が書いてきたこととある意味同じだと思います。
色々な場所に行って何かを感じます。
景色だけで無く、歴史や過去の痕跡を見つけると何か嬉しくなったり、「素敵!」と感じてしまいます。
昔、川が流れていたところに思いを馳せる。
季節の移ろいを感じる。
史跡に昔の人々の思いを想像する。
地形に自然の蓄積を感じる。
そんな思いでこのブログに書いてきました。
(豪徳寺)
仕事として不動産開発を行うとき、このブログに書いてきたような「憩い」の場所を作りたいと思っていたのです。
ですから、私にとって、歴史に思いを馳せたりするようなところとバー、レストラン、雑貨屋さんなどの魅力ある商業施設とは、ある意味同じ私の心の中の物差しで見ているのかも知れません。
最後までお付き合い頂きありがとうございました。
2020年11月29日(日)