先日、仕事の関係から愛知県内に行ってきた。
地方都市の駅前のシャッター街は、悲惨。
でも、その街にも何か宝があるはず。
「観光」と言う言葉は、明治期に英語を日本語に置き換える時に生まれたらしい。
「国の光を観る」から、「観光」と訳したと記憶している。
その地域の光(宝)を観に行くことがsightseeing。
昔の街道沿いなのか、街中に残る古い家屋。
道路脇には、庚申塚などの民衆の信仰。
飯田線の踏切。
中心となる、豊川稲荷。
本堂の大きさには驚き。
杜の中に幾つのお堂。
山門も多くあり、一つひとつ、手が込んでいる。
回廊も手を入れている。
庭園もあり、憩いが感じられる。
民衆の思いも受けとめてくれている。
学生時代に奈良の長谷寺に初めて行った。
その時、重機もない時代によくこんな建築物を作ったなと驚いた。
民衆の信仰の力の大きさを初めて実感した記憶がある。
科学が発達していない時代、信仰は大きな心の拠り所だったのだろう。
宗教自体が科学のような存在であったのかも知れない。
ここ豊川稲荷も多くの寄進がされていた。
民衆の信仰心の大きさ、
地域の財産を次世代に遺していこうとする思いが伺える。
その後、街をぶらぶらしていると食堂の看板。
ちょっと遅めの昼食にいいかと入った。
午後1時を大きく周っているのに満席で、少し待った。
昭和32年開業とのこと。
大衆食堂が生き残っているのもいい。
老舗感なく、安く美味しい食事を出している。
そして、今も多くの人が日常的に使っている。
とても素敵な食堂と生活である。
きっと、地方都市には知られていない宝がある。
今日は、酷暑の中のある1日の写真と思いを記録。
訪問日:2022年6月27日(月)