麻布台の台地上の日本経緯度原点、一等三角点「東京(大正)」

神谷町駅を出て、桜田通りを南に向かって5分ほど歩き、飯倉の交差点を右折する。坂を上って最初の角を左に入っていくと100mぐらい先の突き当たり、右手に日本経緯度原点がある。

麻布十番駅からは、麻布通りを北に7・8分ほど登り、飯倉片町の交差点を右折する。さらに5分ほど進むとロシア大使館を過ぎた角を右に曲がる。すると、同様に小道の突き当たり右手にある。

麻布十番あたりからすると、高台に位置している。麻布十番駅あたが標高5mほど、飯倉片町の交差点あたりは26m〜27mほどである。20mほど坂を登るのである。神谷町駅からも似たようなものである。

港区は、本当に坂が多く、起伏に富んだ街なのである。

東京の区の数が15区や35区だった大平洋戦争から戦後間も無い時代、港区は芝区・麻布区赤坂区に分かれていた。いや、逆だな。赤坂区麻布区と芝区の三つの区が合わさって現在の港区となった。

渋谷駅の東側、現在の渋谷ストリームの脇を流れる渋谷川下流に行くと名前を変え古川となる。麻布区と芝区の境界は、その古川沿いの麻布十番駅から赤羽橋駅、北に変わり国道1号線となる。

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国土地理院地理空間情報ライブラリーからの地理院地図を加工

この地図は国土地理院長の承認を得て、同院発行の地理院タイル(数値地図2500(土地条件))、地理院タイル(数値地図5000(土地利用))及び地理院タイル(土地利用図)を複製したものである。(承認番号 令元情複、第197号)

 

日本経緯度原点と23区内に3つしか無い一等三角点の一つ「東京(大正)」は、ちょうど高台にあることになる。

六本木・麻布あたりの台地と三田・高輪あたりの台地の間の谷地を古川が流れている。日本経緯度原点と一等三角点「東京(大正)」は、麻布区の台地から、古川(駅で言うと麻布十番駅赤羽橋駅あたり)を見下ろし、東方面へは芝公園や東京タワー方向を見晴らす位置にある。


ロシア大使館があることから、警備が厳しく、周辺の路上の写真を撮ることはダメと警備の警官に指導され掲載することは、叶わない。

日本における経度と緯度を測定する基準となる点が、日本経緯度原点である。

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2011年3月11日の東日本大地震のおり、27cm東に移動したとの記載がある。東京ですら、27cmもずれる大地震だったのだ。

 

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アフガニスタン大使館前であり厳重な警備がなされている所の一角に公園のような形で存在する。

アフガニスタン大使館の敷地内で自動車に乗ろうとしていた異国の方に話しかけてみた。「敷地内の三角点の写真を撮りたい」と言おうとしたが、受付は向こうだと会話を拒否されてしまった。

大使館の中に三角点の写真を撮りたいという理由で立ち入ることは出来ないのだろうか。

 

東京タワーも真近に見えるところである。訪れている人は誰もいない、静かに緑のなかに佇んでいる。

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日本経緯度原点、一等三角点 東京(大正)

(港区麻布台2丁目2あたり)

訪問日:2019/04/28(日)