妙正寺川を辿りながら、三等三角点「八成」①

 

井荻駅の北、三等三角点 「八成

 

西武新宿線井荻駅

杉並区のこの周辺は本当に閑静な住宅街である。

住むには最高の場所であろう。

新宿駅などの都心部にも近く、鉄道だけでなく、バスも多く走っている。

高校などの文教施設や公園も多くあり、最高である。

ただ一つを除いては。

 

さて、三等三角点「八成」は、環八と新青梅街道の交差点から、少しだけ新宿に行ったところにある。

新青梅街道から数十メートル入った、道路上にあった。


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このコンクリートの蓋の中に三角点はある、はずである。

国土地理院の基準点等成果閲覧サービスの地図からすると間違いない。


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でも、少し不安が、

そこで、本当はダメかも知れないが、蓋を開けてみた。

土や枯れ葉などを払い、そーっと開けてみると、虫や枯れ葉が。

それを払ってやっと三角点を確認出来た。

 

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道路上にあり、作りも実用的な作りである。

が、表示杭無く、勿論、保護石もない、私には美しい三角点とは思えなかった。

 

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妙正寺

 

朝の早い時間だし、少し雲が出て、今日は猛暑でも生きていける気がした。

 

近くに妙正寺川の暗渠もあることだし、開渠部分を制覇しよう。

ということで、まずは妙正寺に。

 

門も立派である。

 

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でも通れないので、門の脇を抜け本堂へ。

高木、中木が包み、住宅街から境内に入ると異空間にいるように思える。

その先に本堂が見える。


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これも神々しいたたずまいである。


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手を合わせ、お邪魔した挨拶を済ませて、引き返す。


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鐘堂も雰囲気がある。

屋根瓦の反りが美しい。


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妙正寺の解説があった。

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法光山妙正寺は、日蓮宗の寺で(略)。

約六百年前の文和元年(1352)、(略)妙正寺池のほとりに堂を建て、(略)、正保三年(1646) (略)社殿再建してから、広く信仰されるようになったといわれます。

(略)

天保元年(1830)に本堂は古文書類と共に焼失しましたが、天保三年には再建され、昭和六年に改築して今日に至っています。

(略)現在の鐘楼は、昭和三十八年に新しく建て替えられました。

(略)

昭和五十五年   杉並区教育委員会

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妙正寺川の散策

 

いよいよ、妙正寺川の散策をはじめよう。

流域の関係は、以下の通りである。

 

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妙正寺川の水源の一つ、妙法寺池を一周する。

休日の早朝ということで、人影もまばら。

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池から流れ出た水が、開渠の妙法寺川として始まる。


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杉並区内を東に流れる。

周りは、戸建て住宅か集合住宅が連担する。

 

少し東に進み松下橋。下井草2・3丁目辺り。

 

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(松下橋)

 

この付近から流れは北東に変わる。

 

そして、ちょうど西武新宿線鷺ノ宮駅あたりで線路をかすめ、また、進路を南にとる。

この辺りから中野区に入ることになるのかな。


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鷺ノ宮駅で線路と並行する)

 

鷺ノ宮駅から南下した川は、白鷺せせらぎ公園で急に90度進路を変え、東に進む。

この白鷺せせらぎ公園は、調節池となっている。

調節池の上部が公園となっており、人口芝のサッカー場としても利用されている。

両側には、都営住宅の高層住宅。

この辺りの水量はあまり多くはなかった。


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(白鷺せせらぎ公園とその下の調節池。写真には写らないが、地下神殿のような感じ。埼玉にある地下神殿程ではないとしても。中野区白鷺1丁目辺り)

 

進路をやや北寄りに変え、そして、環七の下を抜けまた、南東へと向かう。 

 

川の水量がやや増えていた。


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(中野区野方3丁目辺り)

 

川が蛇行を重ね、沼袋駅の先(新宿側)で、西武新宿線を超える。

 

そして、江古田公園の前で江古田川と合流する。

江古田公園の北側である。

江古田川との合流地点から流れを180度変え、南南東に進む。


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 (合流地点を川上から)


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(合流前の水量も豊富である。)


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(写真右手から江古田川が合流してくる。)

 

そして哲学堂公園の脇を抜ける。

哲学堂公園と川を挟んでUR哲学堂ハイツがある。その間は調節池となっている。

さらにその先の中野上高田公園の下部も調節池となっているようである。

 


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(中野上高田公園の下部の調節池。上は野球場。)

 

ここでまた、西武新宿線の下を抜ける。


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(北から南に西武新宿線をくぐる)

 

さらにさらに、ちょっと先には、落合公園があり、そこも下部は調節池となっている。

 

畑や田んぼ、林などが消え、市街化すると自然の調節池が無くなっている。

雨が降ると、川に一時的かつ大量に流れ込む。しかも、ここ数年はゲリラ豪雨である。

都市化のツケが都会に住む私たちにまわって来ている。

 

ここでまた進路を変え、概ね北北東に向かう。

山手通りの下を抜け、中井駅の先(新宿側)で、また西武新宿線の下をくぐる。


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下落合駅の手間)

 

しばらく、西武新宿線新目白通りに挟まれるようにすすむが。

そして、下落合駅の先、新目白通りの下に入り込むように暗渠となっていく。


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(暗渠になってしまった。)

 

山手線を抜け、新目白通り明治通りと交差するところで、神田川と合流することとなる。
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 (合流地点。明治通りの歩道から撮影。)

 

ちなみに、神田川との合流地点は二つの暗渠が合流している。

合流地点の写真でいうと、真ん中の暗渠は、神田川からの分水路の出口に当たる。

神田川も水害対策として、下落合駅の南側で一部を分水している。

  

この、妙正寺川の暗渠化の前は、下落合駅あたりで合流していた。

(ちなみに、落合という地名は、川が合わさるところだったからとの説も。)

高田馬場地域は、よく水害を受けていたとのこと。

 

そこで、神田川の分水路と妙正寺川の暗渠化・合流地点の変更という水害対策が、新目白通りの整備とともに行われたのである。

 

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最後に、杉並区をただ一つを除けば最高と書いた。

蚊が多い。

寺院や公園、川を中心に巡ったからかも知れない。

しかし、蚊が多く、たくさん刺された。

 

寺院、川そして暗渠巡りは、蚊対策が必要である、

 と感じた。

 

 

三等三角点 「八成」

 杉並区井草2丁目22付近  道路上

訪問日:2019年8月12日(月)祝日

 

このWebページで使用している地図は、国土地理院地理空間情報ライブラリーからの地理院地図を加工したものであ。なお、以下の承認も受けている。

この地図は国土地理院長の承認を得て、同院発行の地理院タイル(数値地図2500(土地条件))、地理院タイル(数値地図5000(土地利用))及び地理院タイル(土地利用図)を複製したものである。(承認番号 令元情複、第197号)